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2010年12月2日木曜日

物件が売れない8つの理由

8 Reasons why your property won't sell
物件が売れない8つの理由

というような少々過激かつ的を得ているアーティクルがアメリカではよくあるが、これもその一つだ。今家を売ろうとしているホームオーナーが見ると怒るかもしれないが、冷静にとらえると勉強になる。

1. Your property won't sell because your photos are "less than impressive". 
  あなたの家の写真では印象に残らないから

いきなりガツーンと来たが、これは今のバイヤーの90%はエージェントに頼まないでインターネットで物件を探しはじめるので、まずはインターネット上で写真栄えしないとポテンシャルバイヤーは素通りしてしまうよという話だ。悲しいことにこれが現実、今の売り手(または売り手側のエージェント)はまずお客をインターネット検索で止まらせるようなすばらしい写真をのせなければ競争相手にもっていかれてしまう。ちなみに私も最近では自分で写真をとらず、良いカメラとテクニックを持っている業界の知人に依頼するようになった。


2. Your property won't sell because it's overpriced. 
 あなたの家の値段が高すぎるから

物件が動かない理由のナンバー1がこれ。明らかに高い物件はよほど他に魅力がなければいつまでも売れ残ることになる。

3. Your property won't sell because it shows badly. 

  物件の状態が悪いから

これも 当たり前の話だが、少し補足が必要で、どんなに悪い物件でも値段に魅力があれば売れる。価格は全ての問題を克服できます。程度があまり良くなく、価格的にも魅力がなければ必ずといっていいほど売れ残ります。特に今は買手市場ですので。


4. Your property won't sell because you're invisible. 

  あなたの物件が売れないのは、物件がどこにあるのかわからないから

少し大げさな言い方であるが 、一般の人が物件探しに使うサイトはrealtor.comだけではない。Trulia, Zillow, Craig's List, Google Base, Redfin etc...など多種に及んでいる。こういった理由からますますFSBO(For sale by owner) ではなかなか物件が売れにくくなってきている。一般の人が10以上のサイトに個別にリスト情報をだすのはたいへんな作業だからだ。またプロのエージェントに頼んでもインターネットマーケティングに関しては個人差があるので、確認されることをお勧めします。

5. Your property won't sell because your listing is tired and stale on the market. 

 あなたの物件は市場疲れがでていて新鮮さがないから

これも事実であるが、なかなかすんなりとセラーさんには理解してもらえない。なぜかといえば当然誰よりも高く売りたいという心理が、早く売りたいと事実より勝っているからでしょう。エージェントは当然セラーさんの意見を尊重するので、なるべく希望の価格で売りに出してみる。そして1ヶ月、2ヶ月と経ってもオファーがはいる見込みがない。そしてやっとこの値段では無理かと悟ってもらえる。3ヶ月目に売れる値段にしてもなぜか勢いがないというパターンに陥ることがあります。何故かというと、市場に出して2ヶ月もするとそのリストはもう見る人は見ていて、一巡してしまい新鮮さが薄れてしまっているのです。
そうなるとそのリストにとっての新鮮さは値段だけになってしまうので、悪循環が生まれます。そういうことから一度市場に出した物件は1ヶ月以内にオファーを入れることを目標にしセラーさんにご理解をいただくようにしています。


 
6. Your property won't sell because your house won't appraise. 

  銀行査定をクリアーできなから
ラッキーなことにオファーが舞い込み、エスクローを開くと2つの関門がありその両方をクリアーしなければならない。一つは買手が銀行ローンの審査をクリアーして、融資を受けられること(Loan contingency)、そしてその物件が銀行査定額に見合った額と、取引価格の一致があること(appraisal contingency) という条件がある。例えば買い手と売り手が合意した価格が50万だとする。ところが銀行が査定人を送ってみると48万だったとする。その場合、結論からいえば買手が2万ドルを追加入金するか、売り手が2万ドル価格を引き下げるか、お互いに1万ドルずつ歩み寄るという3つの方法しかない。つまりどこかで誰かがその2万ドルの埋め合わせをしなければならない。しかし現実には第4の道、つまりどちらも出したくないので話が終わる、をたどるケースもまま少なくもない。つまりどちらもある程度の余裕がないとまとまる話もまとまらないということ。



7. Your property won't sell because it's unavailable to show. 
 物件を見せるのが難しいから

このケースも少なくない。せっかくバイヤーさんがいるのに、MLSの情報を見てみると、
Limited showing hours: Mon-Fri 10am-3pm or Sat 1pm-5pm Only
とか書いてある。バイヤーさんが全員この時間帯に合わせていけるとは限らない。つまりどうなるかといえばポテンシャルカスタマーを制限しているので、売れるチャンスも逃すことになります。このことからも制限されたショーイング時間でだらだらと売るよりも、家を市場にだしたらなんとかセラーさんにも不自由を我慢してもらい1ヶ月以内にオファーを集める方が得策だと考えます。

8. Your property won't sell because it's so cluttered and so dark.
 家の中が整理されていないし暗いから 
職業がらこれらの理由で市場に売れ残っている物件を多くみています。1番の問題はセラーさんが売りに出すときに買手の心理はあまり考えず、これまでの生活パターンを変えずにやろうとしていること。これはよくありません。例えばあなたの愛車を売りに出して、だれかが見に来るときに掃除したり、洗ったりして 少しでも良く見せようと思いませんか?それと同じで、住宅も売りに出したとたんあなたのMy homeという考えからMy merchandiseという心理に変わらなければなりません。My homeであればどのように暮らそうが勝手ですが、My merchandiseとなればその商品を売るためにどうしたらいいかを考えなければ、なかなか思う価格とスピードでは売れにくいというのが現実です。